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性依存症について

性依存症について

性依存症とは、性的な行動を繰り返し行い、コントロールできなくなる状態を指します。性的な行為自体は問題ありませんが、痴漢や盗撮などの社会的に問題のある行動や、性交渉や風俗の利用回数が極端に多くなると、性依存症の可能性があります。国際的な診断基準であるICD-11では、これらの症状は性嗜好障害や強迫的性行動症として分類されます。

ICD-11によると、強迫的性行動症の診断基準は以下の通りです。
1.性的な衝動や行動をコントロールできない。
2.性的行動が、他の活動や責任を犠牲にして優先される。
3.性的行動が繰り返され、個人、家族、社会、教育、職業などの重要な機能に重大な問題を引き起こしている。
4.これらの行動が少なくとも6ヶ月以上続いていること。

性嗜好障害と強迫的性行動症の特徴

性嗜好障害

性嗜好障害は、社会的に認められない性的行動を繰り返し行う状態です。例として、以下のような行為が含まれます。
•盗撮(窃視障害):同意のない相手を撮影する行為。迷惑防止条例違反で検挙されます。
•痴漢(窃触障害):同意のない相手に触れる行為。迷惑防止条例違反や強制わいせつで検挙されます。
•露出(露出障害):公共の場で性器を露出する行為。公然わいせつ罪で検挙されます。
•下着窃盗(フェティシズム障害):他人の下着を盗む行為。窃盗罪や住居侵入で検挙されます。
•小児性愛(小児性愛障害):13歳以下の子供に対する性的行動。強制わいせつや児童ポルノ法違反で検挙されます。
•覗き(窃視障害):他人のプライベートな場面を覗く行為。軽犯罪法違反や住居侵入で検挙されます。

強迫的性行動症

強迫的性行動症は、性的行動をコントロールできずに繰り返す状態です。以下のような行為が含まれます。
•過度な風俗通い:風俗店を頻繁に利用する。
•不特定多数との性行為:多くのパートナーと性交渉を持つ。
•AV・ポルノ動画の過剰な閲覧:大量の時間をポルノの視聴に費やす。
•マスターベーションの頻度が高い:日常生活に支障をきたすほどマスターベーションを行う。
これらの行為が原因で、個人の生活や人間関係に支障をきたすことが多いです。

性依存症の背景と影響

性依存症の背景には、ストレスや不安、孤独感などが関与していることが多いです。これらの感情から逃避するために、性的行動に依存することがあります。また、性依存症は他の精神疾患と併発することが多く、問題がさらに複雑化することがあります。
性依存症が引き起こす問題は、個人だけでなく、周囲の人々や社会全体にも深刻な影響を及ぼします。特に、性犯罪に関連する場合、被害者に大きな精神的ダメージを与えることがあります。性依存症の治療には、専門的なアプローチが必要であり、被害者のケアも重要です。

性依存症の治療とサポート

性依存症の治療には、認知行動療法やカウンセリングが効果的です。専門家の指導の下で、性的行動のトリガーを特定し、健全な対処法を学ぶことが重要です。また、支援グループへの参加も有益で、同じ問題を抱える人々との交流を通じて、回復のプロセスを支えることができます。
性依存症は一人で克服するのが難しい病気です。専門的な支援を受けながら、健康な生活を取り戻すための努力を続けることが重要です。

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